2006/2
山東友好都市観光博覧会に参加して
所長補佐 辻 大輔(鹿児島県派遣)
当事務所は10月21日〜23日に山東省済南市で開催された「2005年中国山東友好都市観光博覧会」に参加しました。
中国国家旅遊局の主催により開催されたこの博覧会は、中国との友好都市をテーマとする中国で初めての博覧会で、世界32カ国・地域から47友好都市団体と中国内外の観光関連企業が出展し、会期中の来訪者は5万人を越えたということです。初日の10月21日は開幕式、シンポジウムとともに旅行業界関係者のみを対象とした展示ブースが開催されたほか、22日、23日にはブース展示が一般開放され、展示会場は多くの来場者で賑わいました。
日本からはJNTO(国際観光振興機構)、JAL(日本航空)、ANA(全日空)、JTBの他、山東省に友好都市を有する自治体を中心に和歌山県、山口県、福岡県北九州市、新潟県加茂市、栃木県足利市、山口県宇部市、徳島県鳴門市、佐賀県多久市、長崎県佐世保市、宮崎県日向市などがPRブースに出展し、当事務所も自治体国際化協会および日本自治体のPRを行いました。出展にあたっては、総務省国際室や自治体在中国海外事務所等を通じて30を越える日本自治体からパンフレットやポスターをご提供いただき、華やかな展示を実施することが出来ました。
盛りあがった博覧会会場
博覧会初日の21日、来場者を旅行業界関係者だけに限っているにも関わらず会場は予想を上回る人出で賑わい、ブース近辺はごった返す人で身動きも取れないほどでした。用意したパンフレット類は瞬く間に無くなりそうになってしまい、翌日以降に備えてペース調整をしながら配付しなければなりませんでした。特に人気があったのはカラフルな彩りのA4サイズのパンフレットで、加えて「PR用のVCDはないですか?」との声が良く聞かれました。2日目以降は、初日を上回る人出ではありましたが、一般開放されていたため初日に比べると質問等をしてくる人は少なかったようです。それでも、熱心に質問してくる来場者の様子からは、中国各地の海外旅行に対するニーズが急速に拡大していることが感じられました。
北京事務所も展示ブースに参加
当事務所がこのように大規模な会議の展示ブースに出展するのは今回が初めてだったため、色々と戸惑うこともありました。例えば前日、準備の為に展示ブースの場所に準備に行ってみると想像していたのとは違うレイアウトになっていたため、大慌てで配置換えや装飾をやることになってしまいました。また、開催当日には入場するために証明書を携帯しなければならないことを知らなかったため、会場に入れず1時間ほど外で待つことになってしまったりと、なかなか予定どおりに進められず開場に間に合うのかと直前までバタバタとしてしまいました。
しかし、一方で今回参加して来場者と直接やりとりをする中で初めて得られたことも数多くありました。例えば、中国では地方政府のPRのためにVCDを作成して配付することは比較的ポピュラーな手法なのでしょうが、日本の地方自治体ではあまり見られませんし、DVDを作成している地方自治体はありますが、一般向けに配布している例はあまり見ません。来場者の中にはVCD等を希望する方が多かったことから、DVDを配布することは観光PRにおいて有効な手段ではないかと感じました。現在、DVDソフトは安価になっているので可能なのではないでしょうか。それ以外にも、配付用にパンフレット以外にポスターも作って、特に旅行業関係者向けに配付することも有効ではないかと感じました。こういった情報を日本の地方自治体にお知らせすることで、中国でより効果的なPRの参考になるのではないかと思います。
日本自治体の観光促進
現在、日本自治体の多くは観光客誘致に力を入れており、特に中国人観光客の拡大に大きな期待をよせています。2005年7月から中国人の訪日団体観光客向けの査証(ビザ)発給対象地域がこれまでの3市5省から中国全土に拡大しました。さらに、日本政府は600万人/年程度の外国人観光客を2010年までに1,000万人/年にすることを目標としており、そのために地方自治体及び民間と共同で「ビジット・ジャパン・キャンペーン(VJC)」を立ち上げ中国を含む8つの国・地域を重点国・地域として事業を実施しているところで、その中でも中国は有望市場で積極的に誘致することとしています。
また、自治体レベルでも、例えば九州地域の一体的な発展に向けて官民が一体となって取り組むために「九州観光推進機構」を設置して、九州地域における観光客受け入れ体制の整備や国内外の重要市場をターゲットとした観光誘致活動などを行っています。
最後に
このような中国人観光客拡大への日本自治体の取り組みは、中国地方政府の外国人観光客誘致促進にとってもプラスになるのではないかと思います。今回の博覧会のテーマは「友好都市」と「観光」でしたが、友好都市関係を利用して交流を活性化させることで、双方向の人の流れを生むことも可能ではないでしょうか。そのような流れが生まれれば、一時的な人の往来に留まらず定期的な往来に繋がり、例えば日中の地方都市間を航空便で結ぶこと出来るかもしれません。そういった意味でも、今回の博覧会のテーマであった友好都市と観光は決して無縁ではないと思います。このような観点から、当事務所では今後も同様の機会を捉えて積極的に参加して行こうと考えております。
最後になりましたが、今回多大なご協力を頂きました山東省地方政府の関係者の皆様にこの場をお借りしてお礼申し上げます。

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