日本国自治体国際化協会北京事務所
Council of Local Authorities for International Relations(CLAIR),BEIJING


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第7回日中地域間交流推進セミナー参加募集
(所長補佐 橋本浩之(京都市派遣))

  近年、地球環境問題が世界的な課題となる中、中国においても、環境問題への取組みが強化されています。また日中間の友好都市をベースとした交流事業においても、環境分野の協力のプレゼンスが高くなっています。

  こうした状況を踏まえ、本セミナーでは、環境分野における日中間の協力関係を地域から促進するため、地域間連携による具体的な互恵関係の構築を紹介、検討することにより、今後、関係機関が展開すべき効果的な環境協力のあり方等について議論を深めることを目的とします。

  多くの皆さんに、是非、ご参加いただければと思っています。

<第7回日中地域間交流推進セミナー概要>
1  日 時: 2008年10月29日(水)〜11月2日(日)
10月29日(水)  セミナー受付等
10月30日(木)  セミナー本会議
            日中都市PR展
10月31日(金)  行政視察(太原鋼鉄、環境保護関連施設、平遥古城)
11月 1日(土)  特別視察(大同市 雲崗石窟等)
11月 2日(日)  解散
2  場 所: 山西省太原市 迎澤賓館
3  テーマ: 日中の環境協力を地域から促進〜日中の具体的互恵関係の構築〜
4  主 催: (財)自治体国際化協会北京事務所
5  共 催: 中国外交部外事管理司、山西省人民政府
6  後 援: 在中国日本国大使館、中日友好協会
7  参 考: @ 中国側からは、外交部及び各省・市等の地方政府が参加予定
  A 日中都市PR展(環境、観光)を同時開催。出展料無料で自治体PRブースを出展可能
  B セミナー参加費無料(交通費・宿泊費等は参加者実費負担)
  C 世界文化遺産である「平遥古城」、「雲崗石窟」を視察するとともに、大同市においては現地人民政府幹部による日中地方レベルでの環境協力について講演を予定

※ 上記概要については、若干変更となる場合があります。
※ 詳細を希望される場合は、クレア北京事務所 橋本(пF+86−10−6513−8790,E‐mail:hashimoto@clair.org.cn)
    までご連絡下さい。

 


北京オリンピック開幕式報告
(所長補佐 橋本浩之(京都市派遣))

  8月8日の夜、北京オリンピックのメイン会場である国家体育場(通称「鳥の巣」)で行われた開幕式に行きましたので、その模様等を報告させていただきます。

  北京市ではこの日、一日休日となり、市内の各所で国旗やオリンピック旗がはためき、街中が朝から祝祭ムードに溢れていました。

  混乱を避けるため、開幕式の開始時間(午後8時)から4時間前の4時に家を出発し、地下鉄を利用し会場の国家体育場を目指しましたが、地下鉄10号線とオリンピック支線の乗換え駅である北土城駅に設けられた安全検査に2時間近くかかり、結局,国家体育場についたのは午後7時、開幕式まであと1時間という時間でした。ただ安全検査は1回だけで、オリンピック支線に乗った後は、スムーズに移動することができました。

  またこの日は、開幕式のチケットを持っているだけで地下鉄やバスは無料となったほか、地下鉄も開幕式観戦後の観衆がスムーズに解散できるように24時間営業で対応するなど、公共交通の面でも全面的なバックアップ体制が取られていました。

■ アトラクション
  開幕式は、開催年に合わせた2008人の演者が「缶」と呼ばれる古代楽器を使ったアトラクションによるカウントダウンで幕を開けました。

  有名な映画監督である張芸謀氏の演出で、アトラクションは2部から成り、「燦爛とした文明」と「輝かしい時代」に分けられていました。中国古代からの歴史、未来への夢を壮大かつ色彩豊かなアトラクションを使って絵巻物風に見せるもので、その圧倒的な迫力は観ていて飽きることがありませんでした。

■ 入場行進
  各国・地域の入場行進は、先頭のギリシャ、最後の主催国である中国のほかは、中国語による国名頭文字の画数順に行われました。(日本は23番目)

  史上最多の204カ国・地域から1万1193人の選手が参加した大会ということで、最後の中国選手団登場までにはかなりの時間がかかりましたが、それぞれの国の文化や伝統を生かした服装での各国選手の入場シーンは見ているだけで、世界旅行をしている気分になり、時間を忘れて楽しむことができました。

  もちろん、中国選手団への歓声が一番大きかったのですが、中華台北や香港、それに参加が危ぶまれていたイラクの選手団への歓声もそれに負けないくらい大きかったのが、印象的でした。

■ 聖火への点火
  式典開催前から注目されていた聖火最終点火者は、1984年ロサンゼルス五輪の体操男子種目別金メダリストで中国最大手のスポーツ用品メーカーの創始者である李寧氏が務めました。フィールドから2本のワイヤーで吊り上げられ、会場の屋根に沿って聖火台の近くまで移動し、導火線に点火すると、屋根の部分に設けられた巨大な聖火台に炎が上りました。

  3月31日、北京を出発し、世界各地及び中国国内を巡った後、聖火がこうした形で無事に聖火台に灯されるのを見ていると、感慨深いものがありました。

  中国のオリンピック招致は、1908年、天津の英字誌に記された「中国はいつオリンピックを開催できるようになるのか」との提起がきっかけとされています。それからちょうど1世紀の今年、「100年の夢」が実現しました。こうした歴史的な転換点の現場に立ち会えたことを幸運に思うとともに、「オリンピック後」の中国についても引き続き注目していきたいと思っています。

 


雲南省視察ミッションに参加して
(所長補佐 伊藤篤宣(新潟市派遣))

  2008年5月26日(月)から28日(水)の3日間、中国日本商会主催の視察ミッション参加のため雲南省に出張しました。雲南省は中国の南西部に位置し、ミャンマー、ラオス、ベトナムと国境を有し、国境線は4,060qにも及びます。地域柄、雲南省は中国とASEAN諸国とを結ぶ交通の要所として重要な役割を果たしています。

  また近年、東南アジアを流れる「メコン川」流域において、発展途上国地域(カンボジア、タイ、ベトナム、ラオス、ミャンマー、中国(雲南省)の6ヶ国)を1つにした広大な「大メコン圏地域」(Greater Mekong Sub-region:以下「GMS」)が形成され、域内の相互依存関係を強化し、共に経済発展を目指しています。

  現在、中国はGMS地域における存在感を急速に高めており、貿易や企業進出は年々拡大しています。特に雲南省とGMS構成国との経済関係は非常に親密であり、中国政府も雲南省を中心にGMS地域への関係強化を深めています。

  この度、中国(雲南省)とGMS地域の関係をより理解するために、雲南大学東南アジア研究所にて、講義を受けてきましたのでご報告します。

1、大メコン圏地域(GMS)の概要
  GMS地域は、中国と東南アジア・南アジア地域に接する陸路の橋梁であり、総面積約260万平方キロ、総人口は約3億人を有する。GMS地域内は水資源、生物資源、鉱産資源が豊富で、その経済的潜在能力は極めて大きい。GMS地域の経済は立ち遅れてはいるものの、ここ数年、GMSの各国は経済体制改革を実施し産業構造を調整して対外開放を拡大しており、経済発展の加速が各国の共通目標となっている。

  1992年、アジア開発銀行(ADB)の主導により、GMS地域の6カ国の閣僚級会議が開催され、GMS構想を共同発起し、各国間の経済関係の強化と地域の経済社会の発展の促進、共同の繁栄を実現することを誓った。

  2002年11月に、最初のGMSサミットがカンボジアで開催され「将来十年の地域発展の枠組み」が承認された。また今後、加盟国輪番で3年ごとにGMSサミットを開催することも決定した。2005年7月、第2回GMSサミットが中国の雲南省昆明市で開催され、各国首脳はインフラ整備の強化、貿易投資環境の改善及び環境と社会発展などを将来の協力の重点分野とすることで一致し、『昆明宣言』を採択した。第3回の会合は、2008年3月、ラオスのビェンチヤンで開催され、具体的な実行を推進するため、更に一歩進んでGMS地域内の協力を拡大深化させ、各国の共同繁栄の実現を目指すことで一致した。

2、中国(雲南省)のGMS加盟における利点
  中国、特に雲南省にとっては、その対外開放の重点相手国は近隣諸国であり、とりわけメコン経済圏の経済協力に参加することは、 雲南省にとって総じて次のような現実的意義を存する。

(1)GMSへの市場開拓
  雲南省という地の利を生かし、メコン経済圏に位置する近隣諸国への市場開拓(5カ国、2.03億人)を容易にする。国際ルートを打開することは、中国の対外進出戦略を実現することであり、とりわけ競争力のある中国産の電子・機械等の輪出製品は、更なる大きなマーケット獲得の可能性を有すると考えられる。

(2)インド洋への国際通路
  従来、 雲南省を含む西部地域における交通網の未整備は、経済発展のボトルネックになってきたが、GMS加盟により中国と東南アジアや南アジアとを連結する国際ルートの建設が促進される。雲南省の経済発展には、雲南省経由の中国−東南アジアおよび中国−南アジアとの道路網、鉄道網、航空路線等インフラの整備が不可欠である。更に中国の内陸地域にとって、雲南省からインド洋方面に出る直通ルートは従来のマラッカ海峡ルートよりも3,000qないし5,000km短縮され、移動時間も従来の3分の2、運賃は半額以上節約できるとの試算がある。それゆえインフラ整備は、将来、雲南省や周辺諸省にとって計り知れない利益をもたらすと期待される。

(3)一次産品・エネルギーの調達
  中国では今後、資源の不足問題が深刻になるのは確実である。ゆえに、中国の経済発展に必要な木材、鉱産物、石油、天然ガス等の資源入手にあたり、天然資源が豊富にあるGMS領域に含まれる雲南省は大いなる地の利を得ている。

(4)ASEAN先進国からの資金・先進技術の導入
  タイ、シンガボール等のASEAN先進国から、より多い資金および先進技術を導入することができる。l998年から、ASEAN先進国の経済は逐次に回復してきたが、その投資のほとんどは 中国東部の沿海地域に投入されてきた。雲南省における国際ルートが速やかに開通されれば、ASEAN諸国からの投資環境の流れを改善することが出来ると期待されている。

3、GMS地域内のインフラ整備
  中国はGMS地域との経済交流を促進するため、昆明〜マンダレー(ミャンマー)、昆明〜バンコク(タイ)、昆明〜ハイフォン(ベトナム)、広西チワン族自治区の南寧〜ハイフォンを結ぶ「南北経済回廊」の建設を構想し、現在、基盤となるインフラの整備を進めている。

  昆明〜マンダレー間と、昆明〜ハイフォン間の高速道路の中国部分は2007年に開通し、昆明〜バンコク間も2008年中に全線開通する。これにより昆明とバンコクの間が20時間以内で結ばれる。

  今後、中国政府の対外進出促進の後押しを受けて、資源開発・インフラ整備などを目指す中国企業が、GMS諸国に流出する流れが加速すると見込まれる。

4、日系企業の影響・対応
  昨今、中国に拠点を置く電気・電子部品や自動車産業などの日系企業も、中国集中のリスクを分散する観点から、ベトナムなどへの新たな製造拠点を構える動きも少なくない。彼らは原材料や部品を運ぶ物流の中継地点として、両国国境地帯への関心を寄せている。

  そこで、広州〜南寧〜ハノイなどの陸路物流が本格的に実用化すれば、中国の珠江デルタへの部品の供給先としてベトナム北部から大きな物流の流れが生まれる可能性が大きい。実際、住友商事は、華南〜ハノイ、ハノイ〜バンコク陸路輸送サービスを試験的に開始している。

5、今後の課題・問題点

(1)資金調達の困難
  現在、GMS全体で500億ドルの資金が不足しており、また提供できる資金にも限界がある。また、二国間にわたるプロジェクトへの融資は保証分担が容易ではないため、ほとんどの事業が国別に実施されざるを得ないのが実態である。民間資金の積極的な導入が検討されているが、現在のところインフラ投資に多くは望めない状況であるため、今後、民間資金の導入を円滑化させるための法制度の整備 (例えばBOT方式等) が、緊急かつ重要な課題となっている。

(2)各国の戦略の相違
  タイや中国(雲南省)と、近隣諸国間における経済的格差が大きく、その利害が必ずしも一致しない。各国における当該地域の発展や開発に対する期待や要請には強弱があり、発展戦略にも当然の開きがある。また、当該地域をめぐる各種の開発がもたらす利益についても、それぞれの国・地域に差異が生じることは否定できない。これは将来の同一経済圏構築の大きな課題になると思われる。

(3)開発と環境保全の矛盾
  多くのプロジェクトは 道路、鉱山、森林および観光開発等に関わるが、これらの開発プロジェクトが自然環境に悪影響を与えることは無視できない。資源開発者と環境保護者との間の摩擦と衝突は、現在のところ緩和する見通しがつかない。経済発展や生活向上に対する欲求と環境保全の間にどのようなバランスを取るのかは、一般的な原則論のみでは解決できず、細かな配慮が必要となる。

(4)現地住民の利益の犠牲
  地域住民はしばしば、開発プロジェクトの犠牲者になり得る。とりわけ現地政府が地域住民の権益を重視せず、地域住民の生活を貧困化させている実態も無視できない。今までの開発計画は、ほとんどはトップ・ダウン式の政策決定方式で行われていたため、住民は参画する権利がほとんど無かった。結果として、住民の間には現実生活に対する絶望感、現地政府および業者に対する不満が生じている。

(5)非伝統的安全保障問題による影響
  麻薬犯罪や地下経済、テロリズムなどの越境犯罪、SARSや鳥インフルエンザ・HIVなどの伝染病の蔓延に対する、地域間協力の仕組みや法整備が完備されていない。さらにミャンマーの国内情勢等の間題もGMS域内の経済協力に大きな影響を与えている。

  現在、雲南省では初期段階のインフラ整備を終え、今後の展望として周辺国への交通網の全面的な連結を展開しようとしている。これが実現すれば東アジアと東南アジア・南アジアを連結し、太平洋とインド洋をリンケージする巨大な国際通路が出現する。

  上記にも述べたとおり克服すべき課題は数多くあるものの、雲南省が今後、21世紀の中国の対外開放における1つの中継地点、GMS経済圏における輸送運搬型での重要な地域拠点として発展していくことが期待されている。

 


「2008北京国際旅遊博覧会」に出展しました!
(所長補佐 和光達夫(山梨県派遣))

  2008年6月19日〜21日、世界の81の国・地域及び中国各地の観光機構・旅行社などが各自の観光資源を紹介する「2008北京国際旅遊博覧会」が北京展覧館で開かれ、当事務所は「日本各地展」として出展し、中国の旅行業者や市民に対して日本の自治体の観光PRを行いました。この博覧会は北京市旅遊局の主催で毎年開催されているものであり、当事務所の参加は3回目となります。

  また、今回、山梨県、横浜市、島根県松江市からの観光PR要望を受け、当事務所のブースの一部を提供しました。他の日本の自治体としては、兵庫県・神戸市が合同で、新潟市が単独でブースを出展しました。

  なお、当事務所の観光PRの様子については、マスコミ各社(北海道新聞、西日本新聞、テレビ東京)からの取材を受けるとともに、人民中国インターネット版にも掲載されました。

■ 北京における観光PRの必要性

  日本政府観光局(JNTO)の資料によると、2007年訪日団体観光ツアーの送客地域としては、広東省(21.9%)、上海市(19.9%)、北京市(14.2%)の3大市場が全体の56%を占めています。その他の地域についても徐々に訪日旅行市場として成長が期待はされますが、当面は富裕層が多く、日中間の航空路線等のツアー造成環境に恵まれた沿岸部地域に主要市場が集中することとなります。

  中国国内では、日本に行ってみたくなるような情報(新聞・雑誌やテレビ番組等)を目にする機会が非常に少ないことから、旅行目的地としての「日本」の魅力が知られていないという知名度不足の問題が中国市場における訪日旅行促進の大きな課題となっています。

  このため、北京において、旅行業者や日本への旅行に興味を持っている人達へ日本の地方都市の魅力を紹介することは、訪日旅行を促進する上で効果的といえます。

■ 北京の旅行業者、一般来場者の動向

  当事務所では、北京における訪日旅行の動向をつかむことを目的に「2008北京国際旅遊博覧会」においてアンケート調査を実施しましたので、今回、その結果を抜粋してご紹介します。

  一般来場者109名、旅行業者64名の合計173名の方に協力いただきました。一般来場者については、男女比はほぼ半分(男性50名、女性59名)、年代は20代が43.1%、40代が22.9%と多く、日本を旅行したことのない方が約8割を占めました。

  当事務所としましては、この調査結果が各自治体の観光施策の一助となれば幸いです。なお、アンケート方法によっては回答が違ってくる場合がありますので、あくまでも参考としてご覧ください。

【問】 「日本で宿泊場所を選ぶとき、何を重視しますか。」(複数回答可)
【回答】 中国においては、日本の温泉に人気があることから、「温泉」を選択した人が最も多く、また、「値段」や「地域」よりも「料理」や「サービス」を重視する傾向にあることがわかりました。

【問】 「日本へ旅行に行ったときに最も経験したいのは何ですか。」(複数回答可)
【回答】 「山、海などの自然風景」、「日本料理」、「お寺、城などの文化遺産」、「買い物」、「温泉」を選択した人が多く、特に日本の自然風景を見たい人が多いようです。

【問】 「日本への旅行時期は何月が適していると思いますか。」
【回答】 4月〜5月、8月、10月が旅行に適していると考える人が多いようです。

【問】 「日本への旅行期間は何日が適当と思いますか。」
【回答】 5日から7日と答えた方が全体の約75%となりました。

【問】 「日本への旅行費用はいくらくらい出せますか(適当ですか)。」
【回答】 8,000元(15円/1元計算で約12万円)以下との回答が70%を超えました。

【問】 「日本のどの都道府県の地名を知っていますか。」(旅行業者のみ調査)
【回答】 上位順では、北海道(85.9%)、東京(78.1%)、大阪(50%)、京都(43.8%)、長野(43.8%)、長崎(42.2%)、広島(35.9%)、沖縄(34.4%)、福岡(32.8%)でした。東京は回答者全員知っていると思いますが、回答項目を見落とされたのかもしれません。また、中国において長崎や広島は原爆の関係もあり、地名がよく知られています。長野と福岡の知名度の高さには個人的に認識を新たにしました。

  また、選択回答項目とは別に、旅行業者に対して、訪日旅行客を増やす上で何が障害になっていると思うかと尋ねたところ、「旅行代金が高い」、「ビザの取得」といった意見が多く聞かれました。

■ まとめ

中国の訪日旅行者数推移(JNTO資料)
2003年 2004年 2005年 2006年 2007年
448,782人 616,009人 652,820人 811,675人 942,439人

 


  中国の訪日旅行者は2007年に94万人を超えましたが、中国における日本の地方都市の知名度はまだまだ低いのが現状です。

  そのため、当事務所では、今後も中国各地で開催される旅遊博覧会等に出展して、日本の自治体の観光や物産等のPRを実施することにより、自治体のPR活動をサポートしていくこととしています。なお、今年度の博覧会情報やこれまでの博覧会出展については、下記のホームページをご参照ください。
http://www.clair.org.cn/act_cont_6.htm

  また、今回の博覧会出展にあたり、当事務所にパンフレット等を提供いただいた自治体は以下のとおりです。また、JNTO北京事務所にも幟旗の貸与とパンフレットを提供いただきました。この場を借りて感謝申し上げます。

北海道、北海道旭川市、北海道帯広市、北海道室蘭市、北海道稚内市、北海道新得町、北海道十勝観光連盟、岩手県、岩手県花巻市、岩手県奥州市、宮城県、宮城県仙台市、秋田県角鹿町、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、千葉県、東京都中央区、東京都板橋区、東京都八王子市、東京都武蔵野市、神奈川県、神奈川県川崎市、神奈川県横浜市、新潟県、富山県、富山県富山市、福井県、山梨県、岐阜県、静岡県静岡市、静岡県伊豆市、愛知県名古屋市、愛知県蒲郡市、京都府、京都府京丹後市、大阪府、大阪府東大阪市、大阪観光コンベンション協会、奈良県、奈良県橿原市、鳥取県鳥取市、鳥取県伯耆町、島根県、島根県松江市、岡山県倉敷市、広島県広島市、広島県神石高原町、山口県、香川県、愛媛県、愛媛県今治市、愛媛県松山市、福岡県、福岡県大宰府市、佐賀県、長崎県、熊本県、鹿児島県、沖縄県(合計61自治体・団体)

会場となった北京展覧館 当事務所ブース
日本の情報に来場者は興味津々 アンケート調査は大盛況




日本の地名等の中国における商標出願・登録対応に関するセミナーを開催しました!
(所長補佐 角森一博(京都府派遣))

  近年、各自治体においては、地場産業振興に向けて、海外での地場産品(特産品)販売を推進しており、13億人の人口を有する中国は特に有望な市場として、様々な販売戦略を積極的に展開しているところであります。

  しかしながら、第三者である中国の企業等が自らとは無関係の日本の地名や地域団体商標(地域ブランド)名を商標出願・登録してしまう、いわゆる「冒認出願問題」の急増を受けて、その対策に苦慮している状況にあることから、6月12日(木)に、日本貿易振興機構(JETRO)北京代表処との共催により、当事務所において「日本の地名等の中国における商標出願・登録に関するセミナー」を開催しました。この問題に対する関心の高さを反映したのか、各自治体から派遣されている当事務所の職員だけではなく、新潟市北京事務所及び神戸・天津経済貿易連絡事務所の職員にも参加いただきました。

  当日は、5月9日(金)に農林水産省で各都道府県等の農林水産部局向けに開催されたセミナーの内容を踏まえる形で進められ、まず、台湾で「讃岐うどん」という商標登録された結果、香川県で修行したうどん店主が「讃岐うどん」の看板を上げられない実態や、中国での「青森」という商標登録を巡る青森県の対応等を取り扱ったTV報道を視聴し、この問題の根深さを伺い知ることができました。

  続けて、JETRO北京代表処・知識産権部の谷山部長から、中国の食品分野を中心とした模倣問題の現状とそれに対する活動内容とともに、今回の「冒認出願問題」に対してJETRO北京代表処が取った数々な対応策に関する話がありました。(なお、6月9日(月)からJETRO北京代表処内に、この問題に関する中国での商標制度の解釈や、出願・訴訟等の法的手続きについて、現地法令の専門家による特別の相談窓口を設け、電話・メールによる個別の相談に対応しております。)

  そして、この問題に詳しく、先のTV報道にも出演していた森・濱田松本法律事務所の遠藤誠弁護士から、中国の商標制度に関して、「商標」とは何かに始まり、中国商標法の概要、さらに、商標調査の手法や日本の地名等が既に中国において商標出願・登録されていたことを発見した場合の対策等について、具体例を交えつつ非常に実践的かつ分かりやすい説明をいただきました。

  説明の中で、商標調査に際しては、商標代理機構(代理人)に依頼することが通常の対応と考えられること、中国だけではなく中国語文化圏の香港、マカオ、台湾についても同時に調査すること、という具体的な注意点をいただくとともに、「冒認出願」を発見した場合、発見の時期に応じた法的対抗手段の種類やその際に根拠となる中国商標法の規定、さらに、どの手段を採るにしても、現地の新聞、雑誌等にその地名が掲載されている記事等をできる限り集めて、早い段階に証拠として提示することが必要である、といったきめ細かなアドバイスをいただきました。

  遠藤弁護士からの説明後、さらに詳細な内容を確認したい出席者から、冒認出願がここまで急増した理由や、青森のように「木」ではなく「水」が3つで構成される紛らわしい文字が使われて出願申請された場合の対策、法的手段を取る際の主体を自治体、協同組合、商工会議所のいずれにすべきなのか、といった数多くの質問が出され、当初予定していた時間をかなり超過することとなりましたが、非常に有意義なセミナーとなったのでは、と考えております。

  ただ、今回の問題で一番被害を受けるのは、何も知らずに偽物を手にしてしまうこととなる中国国民なのかもしれません。当事務所としては、引き続きこの問題についてJETRO北京代表処との連携を通じて、自治体の皆様に役立つ情報を提供し、少しでも解決に貢献できるよう努めてまいります。




2008年度自治体職員協力交流事業 研修員、日本に向け出発
(所長補佐 角森一博(京都府派遣))

  自治体職員協力交流事業は、海外の地方自治体等の職員を「協力交流研修員」として日本の地方自治体に受け入れ、蓄積されたノウハウ、技術等の習得を図るとともに、受入自治体の国際化施策等への協力を通じて地域の国際化を推進することを目的としています。総務省及びクレアの協力のもと、日本の地方自治体の事業として実施され、1996年度の事業開始以来、これまで33カ国・地域から合計833名の研修員が参加しております。

  5月18日の早朝、2008年度の中国からの研修員21名が日本に向けて旅立ちました。また、この前日である5月17日には、北京市内のホテルで、クレア北京事務所主催による歓送会を開催し、研修員のほか、中国外交部や中国国際青年交流中心、過去の本事業の参加者など、合わせて39名が参加しました。

  歓送会の席上、研修員は、来賓の方々から激励を受けたり、過去の参加者から経験談を聞いたり、クレア北京事務所職員から日本の地方自治体の状況を聞いたり、さらには、研修員同士での会話を弾ませるなど、研修前最後の夜を楽しく過ごしました。

  研修員は、日本に渡った後、半年から10カ月にわたり研修を受けることとなります。最初の1カ月間は、日本語の習得や日本の地方自治制度、日本文化等に対する理解を深めるための全体研修を行い、その後、事前に決められた日本各地の地方自治体に各自配属され、専門研修を受けることとなります。なお、専門研修の分野は、一般行政、観光、環境保全、経済交流、教育、農業など多岐にわたっております。

  過去の参加者は、この研修で得た貴重な経験を自国で活かすとともに、日中友好の架け橋として活躍しています。また、この事業を契機として、日本の地方自治体と中国地方政府との友好交流関係の促進にも役立っております。

  クレア北京事務所では、今後ともこの事業が日中双方にとって益々有意義なものとなるよう取組みを進めてまいります。


福建省福州市を訪問して
(所長補佐 周藤はるみ(松江市派遣))

  5月18日に福建省福州市において開催された『第10回海峡両岸経貿交易会』の視察とともに、それに併せて当協会事業である『自治体職員協力交流事業(LGOTP)』で今までに福建省福州市から日本にいらっしゃり、地方自治体で研修をされた方々にお会いし、近況を伺ってきましたのでその報告をさせていただきます。

福州市概要

  福州市は、福建省の省都で中国東南沿海に位置し、台湾と海を隔てて向かい合い、中国の重要な対外開放都市であり、2200年以上の歴史ある有名な国家歴史文化都市です。5つの区、2つの市、6つの県と1つの経済区を管轄しており、総面積は1.2万平方キロメートル(うち、市街区の面積は1043平方キロメートル)、総人口は671万人(うち、市街区の常住人口は267万人)です。

  福州市には、3つの小高い山(于山、鳥山、屏山)が座しており、1つの川(江)があります。1年を通じて温暖で、降水量も多く(2〜3月が雨季)、また、有名な温泉地としても知られ、工芸美術品の重要な産地でもあり、寿山石の彫刻、漆器、牛の角の櫛が有名です。

  日本の地方自治体との関係では、長崎県長崎市および沖縄県那覇市と友好都市提携を結んでおり、活発な交流を行っています。沖縄県の在中国事務所もあります。

江公園のガジュマルの木(市の木)
  また、福州市は経済発展と併せ、環境に配慮した住みよいまちづくりも進めているそうです。

  江の両岸に堤防としても機能するように整備された江公園には、水が豊富な都市であることを印象付けるように植物も青々と元気が良い様子で、かつ見事に手入れされていました。またゴミ一つ落ちていないのも大変印象的でした。



第10回海峡両岸経貿交易会

交易会の様子
    『第10回海峡両岸経貿交易会』の「両岸」とは中国本土と台湾を指しており、本土と台湾との関係強化を目的とし、福州市と台湾、双方の経済発展を目的とした交易会です。記念すべき10回目の今年は「台湾都市映像展」、「両岸光電機製品展」、「両岸アニメ産業展」のコーナーが設けられていました。

  当初、大々的に花火を打ち上げるなど大々的な催しが予定されていましたが、12日の四川省大地震を受け自粛されました。しかし、今回の交易会には台湾から過去最多の200社近くの企業が出展し、大きなにぎわいを見せ、203の外資プロジェクト、17.1億米ドルの投資契約が締結されたとのことです。この数値は、昨年より2.6%増加しているそうです。

  また『第5回中国福建商品交易会』が併設され、「ブランド展」、「輸入展」、「家具工芸展」のコーナーがありました。「輸入展」には日本企業の出展も見られました。

福州市の環境政策

  今回の訪問に併せて、福州市環境保護局も訪問しました。こちらから1997年から2005年までにLGOTPにより長崎市において派遣、研修した8名の元研修員がいらっしゃいます。

  福州市の環境政策は中国においてトップレベルにあり、国内関係者からの視察も多いとのことでした。2002年から自動観測装置を設け、空気、水、騒音を随時自動観測しているそうです。それと同時に、市内に監視カメラを警察と併用で設置し、市内の環境も監視しているそうです。

  また中国では国家環境保護部が『12369ホットライン』というものを設置しています。これは24時間体制で市民から関係機関へ環境に対する苦情を受けつけるホットラインです。この設置には

  @住民の積極的に環境保護に対する参画とクレームする権利を保護するため
  Aこのようなシステムをつくることで環境保護に関する作業効率を高めるため

環境教育コーナー
の2つの目的がありますが、福州市においても設置されており、6名の職員が24時間体制で対応しているそうです。想像以上の環境政策に大変驚きました。

  ただ、このような先進地域でも、日本で盛んに取り組んでいるゴミの分別に対する対策は未だ進んでいないのが現状のようです。環境政策には市民の協力が欠かせないものなので、2003年からは環境教育のためのコーナーも設け、市民、学生に向け啓発も行っているそうです。ただ、元研修員の方からは「日本で生活した経験から、市民の法律遵守に対する認識において日中には格差があるように感じる。どうすれば中国の市民の認識レベルをアップさせられるか知りたい」との話もありました。

  経済発展の側面ばかりクローズアップされがちな中国において、今回、経済発展とともに環境保護についても力を緩めることなく推進した都市づくりを目指している福州市の様子を伺い、大変勉強になりました。


職員能力開発研修報告〜中国の環境保護政策について学習〜
(所長補佐 橋本浩之(京都市派遣))

  当事務所では職員が中国の行財政制度等について理解を深めるための研修制度があります。

  この研修の一環として、5月29日(木)、中華環境保全連合会理事でもある中国国際交流協会の徐建国幹事長を当事務所に講師としてお招きし、約2時間半にわたり、中国の環境保護政策についての学習会(研修)を行いました。

  学習会では、まず中国政府が経済面での開放政策と同時に、環境汚染の抑制、環境保護強化に力を入れてきたことを、1984年、建設部の所属として設立された環境保護局が、環境保護総局等を経て、本年の行政制度改革により、より強い権限と予算を持つ環境保護部(日本の環境省に相当)へ昇格した変遷を例に説明を受けました。

  その後、近年、中国政府が推進している「科学的発展観をもって行う環境保護政策」の成果について、都市における汚染物質排出総量の削減、飲料水の水源保護状況の改善等、具体的な事例をもとに説明を受けるとともに、今後、政府が環境保護の面で実施予定の施策及び具体的な目標についても説明を受けました。

  一方、政府だけでなく、一般市民の間においても、自宅改装時の建築資材やスーパー等での食材等の選定時に、健康に害を及ぼす素材が使われていないかどうか気にするようになってきている等、環境問題に対する意識及び関心が高まっているということです。

  今回の学習会を通じ、中国の中央政府、地方政府ともに、環境保護政策を重視する傾向にあり、環境関連の施策や法整備を充実させるなど、経済発展一辺倒ではなく、経済開発と環境保全の両立を図る持続可能な社会の建設を目指していることについて改めて理解することができ、非常に実りのある研修でした。




中国青年63名が日本へ出発
(所長補佐 牛丸剛一(岐阜県高山市派遣))

  4月9日、2008年度(*)『語学指導などを行う外国青年招致事業(JETプログラム)』により、中国人青年63名が日本へ出発しました。今回派遣されたのは、中国各地域(22の自治区・省・直轄地)から選ばれた国際交流員55名と語学指導助手8名(男性18名、女性45名)。

  4月8日には、北京市内でオリエンテーション及び壮行会が開催されました。オリエンテーションでは、在中国日本大使館の道上公使から日本の紹介、当協会池本北京事務所長から当協会の紹介と日本の自治体に関する説明が行われました。

  またオリエンテーション終了後に行われた壮行会では、在中国日本大使館の香川公使、中国外交部外事管理司の陳曦参事官より激励のあいさつをいただく等、盛大に行われました。

  (*)JETプログラム:日本の地域レベルでの国際交流及び外国語教育の充実を図り、日本と諸外国との相互理解、地域の国際化の推進に資することを目的に、世界各国から青年を招致し、地方自治体の国際交流担当部局や小・中学校や高等学校において国際交流事業や語学指導に従事する。JETプログラムによる中国人青年の日本への派遣は、1992年に始まり、2008年までに延べ1008名に達する。

  自治体国際化協会は、このJETプログラムを円滑に実施するため、日本の関係省庁及び受入団体との連絡調整、受入団体への外国青年の斡旋・配置、受入団体への助言・指導、外国青年に対するオリエンテーション・研修、カウンセリング及びJETプログラムに係る広報活動などを実施しています。




上海万博の進捗状況〜地方自治体の参加可能性〜
(所長補佐 和光達夫(山梨県派遣))

  上海万博関連の情報については、当事務所の事務所だよりNo.167(「初づくしの上海万博〜その概要と地方自治体関与の可能性〜」2007年6月)にて紹介しましたが、その後の上海万博の進捗状況と地方自治体の参加可能性についての最新情報を紹介します。
 
上海万博の概要
名称:2010年上海国際博覧会(Expo 2010 Shanghai China)
会期:2010年5月1日〜10月31日(184日間)
テーマ:より良い都市、より良い生活(Better City,Better Life)
会場面積(観覧エリア):328ha
参加者(目標):200ヵ国・国際機関
入場者数(目標):7,000万人
  1日あたりの平均約40万人(ピーク時78万人/日)

  上海万博は、万博史上最大規模を目指しており、会場面積は328ha(愛知万博の森林部分を除いた面積の約4倍)、総入場者数は7,000万人(愛知万博の3倍以上)を目標としています。
  なお、参加申込みは197の国・国際機関(2008年3月14日現在)に達しており、目標の200を超えることは確実です。
 
会場整備の進捗状況
  会場は、黄浦江を挟んで「浦東エリア」(238ha)と「浦西エリア」(90ha)の2つのエリアで構成されています。
  「中国館」(上海万博の開催シンボル)、「世博センター」(大型コンベンション施設)、「演芸センター」(国際文化交流施設)といった会期後も利用される恒久利用施設や各国の「パビリオン」が建設される浦東側は整地がほぼ終了しており、参加者へ敷地を提供できる段階となっています。
  また、「企業館」や「ベストシティ実践区」が建設される浦西側は造船所が移転を開始しており、数ヶ月で移転が完了する予定です。
 
交通インフラ整備の進捗状況
  空港(上海市内)
      浦東国際空港(上海市東郊):3番目の滑走路を建設中
  虹橋国際空港(上海市西郊):拡張工事中
  地下鉄
      万博会場付近に地下鉄4、6、7、8号線及び万博専用線の合計5路線を新設する計画ですが、既に4、6号線が開通、8号線も一部開通
  水上交通
      会場内に3ヵ所、会場外の黄浦江沿いに7ヵ所の計10ヵ所に水上出入り口を2008年8月に建設開始予定
  西藏南路トンネル
      浦西と浦東を結ぶ新しいトンネルが2009年末完成予定
 
日本館の進捗状況
  2007年7月 基本コンセプト策定
    出展テーマ
  「こころの“和”・わざの“和”」
    出展の意義
  @ 日本と中国・アジアの連携強化
  A 持続可能な社会への模索
  B 21世紀初の万博開催国としての理念・成果の継承
    出展の目標
  @ ありのままの日本を知ってもらい、日本をもっと好きになってもらう。
  A 持続可能な21世紀型の都市生活の姿を提示する。
  2008年2月22日 基本計画発表
  延床面積 7,000〜7,500u
  展示空間 4,000〜4,500u
  高さ 約20m、階数 2〜3階
  観客人員処理能力 約60人/分(3,600人/時)
  催事 @公式催事(起工式、開幕式、ジャパンデー、ジャパンウィーク)
      A特別企画催事(テーマプロジェクト)
      B参加者企画催事
 
地方自治体の参加可能性
  @ ベストシティ実践区への参加【事務所だよりNO.167で紹介】
    ベストシティ実践区の目的
  世界の代表的な都市を集め、都市生活の質の向上のための、新しい、価値のある、また汎用性のある各種実践プランと実物を展示
    選定状況
  2008年1月末に公募締め切り(80都市108ケースが提出)、3月末に国際選定委員会により選定され、4月2日、15の実物展示と40のパビリオン展示が発表されました。
  日本からは大阪(府と市の連盟)が「環境先進都市、水の都大阪の挑戦」というテーマでパビリオン展示分野での入選を果たしました。
  A 日本館の参加者企画催事への参加
  オールジャパンの参加を実現するため、地方自治体、団体、多様な主体による参加者企画催事を開催することとしています。
  経済産業省博覧会推進室は、今月、日本館のイベントスペース(半野外200〜300u程度)において、会期中の数日間を使って地方自治体が自ら開催する参加者企画催事についての募集概要を都道府県及び政令指定都市あてに送付しました。
  本募集概要では、参加資格を都道府県又は政令指定都市の単一での参加のほか、都道府県、市区町村、非営利団体との連合による参加も可能としています。
  なお、正式な募集開始は6月頃、募集締め切りは9月頃を予定しています。
 
おわりに
    日本館の参加者企画催事以外にも公式催事(ジャパンデー、ジャパンウィークなど)において、日本各地の観光資源の紹介による観光誘致キャンペーンや日中伝統芸能のパレードなどを展開できる可能性があります。
  当事務所では、今後も引き続き上海万博の進捗状況等について情報収集し、地方自治体に適宜情報提供していきます。
     
【関連URL】
ジェトロ上海万博情報URL:
http://www.jetro.go.jp/matching/j-messe/expo2010china.html
上海万博情報メールマガジン登録URL:
http://www.jetro.go.jp/mail/list/
上海世博局URL:(中国語・英語・日本語)
http://www.expo2010china.com



「第5回上海世界旅遊資源博覧会(WTF2008)」に参加して
所長補佐 伊藤 篤宣(新潟市派遣)

  当事務所は、3月27日から30日までの4日間、上海市で開催された「第5回上海世界旅遊資源博覧会(WTF2008)」において、日本の自治体の観光PRを行いました。
  今回の博覧会は、上海市旅遊事業管理委員会の主催で、中国国内のみならず海外62ヶ国・地域からの参加があり、企業500社ほどが出展し、専門業者の来場者は約6000人、一般来場者は約14000人と各方面から熱い注目を集めていました。
  上海の訪日旅行市場を見込んで、日本の自治体や企業からも数多くの出展者が参加し、今回の博覧会を盛り上げました。(以下、今回の博覧会に出展した日本の自治体や企業を紹介)富山県・静岡県・愛知県・大阪観光コンベンション協会・岡山県・長崎県・沖縄県・京都市・熊本市・富良野美瑛広域観光推進協議会・東北観光推進機構・中部広域観光推進協議会・国際観光圏関東推進協議会・瀬戸内国際観光テーマ地区推進協議会・JTB・阪急交通社・日本旅行・名鉄観光・日本観光振興機構・ANA・JAL・株式会社プリンスホテル・小樽オルゴール館

  博覧会の開催期間中、旅遊関係者を集めた小セミナーが行われたり、一般来場者の入館日に合わせ、会場内のシネマホールにおいて参加国・地域の広報用映像を放映されるなど、様々な趣向をこらした博覧会でした。

  当事務所では2ブースを借り上げ、日本の各自治体からいただいたパンフレットやポスター・DVDを配布し、日本各地の観光PR活動を実施しました。
  また今回、JETRO鹿児島県上海代表処に当事務所のスペースの一部分を提供しました。鹿児島県スペースでは、県のPRと共に豪華客船に乗って上海港を出発し鹿児島を周遊している「コスタクルーズ」の宣伝などを行いました。上海代表処の徳田所長によると、今回の博覧会には九州広域連合として出展しなかったため、当協会のスペースを利用して観光PRが行えたことは大変有難いとのお言葉をいただきました。
  当協会では、今後も各自治体のお役に立てるよう、より効果的なPR方法を検討していきたいと考えております。

  以下、中国国内や上海における訪日旅行の状況をご紹介します。

1.中国人の訪日旅行推進について
  ビジット・ジャパン・キャンペーンの最重要市場である中国に対して、日本の旅行業界・地方自治体からは 熱い視線が寄せられています。 中国は、今後訪日観光客の増加を見込めるだけの潜在力があることは確かですが、今すぐに日本全国で大幅な誘客実績を出せる市場にまでは至っていません。中国人の訪日旅行者数は年々増加傾向ではあるものの、香港や台湾等の成熟した市場とは違い、中国13億人市場のうち、海外旅行(香港・マカオを除く)に行ける人々の数は1%に満たないのが現状です。まずは、現状をしっかり分析し、それに合わせたプロモーション活動を実施していくことが有効であると思われます。
  ○中国人訪日旅行者の動向

2003年 2004年 2005年 2006年 2007年
448,782人 616,009人 652,820人 811,675人 943,400人

2.中国の訪日旅行移行までの経緯と現状
  中国では2000年9月から、上海市を含む2市1省の住居者を皮切りに、日本への団体観光旅行を条件付で解禁しました。さらに年月を追って解禁地域を増やしていき、2005年7月には、中国全土の地域で訪日団体観光旅行が解禁となりました。これにより中国全土において訪日団体ツアー商品の販売が可能になりましたが、2007年時点においても、訪日旅行客のうち、広東省(21.9%)、上海市(19.9%)、北京市(14.2%)という3大市場の占める割合が非常に大きいのが現状です。
  他の地域についても、徐々に訪日旅行市場としての成長が期待されますが、当面は富裕層が多く、日中間の航空路線等のツアー造成環境に恵まれた沿岸部地域に、主要市場が集中することになるでしょう。

3.訪日ツアールート(訪問地)の傾向
  訪日旅行先に関しては、初めて日本を旅行する人は東京〜大阪のゴールデンルートや、東京周辺を訪れるツアーに参加する人が大半を占めています。
  しかし上海人の訪日観光客に目を向けると、ゴールデンルートの他に「北海道+東京」や「九州北部」が季節商品として定番化しています。それ以外の地域では「中央道周辺」のツアー造成を図っているものの、催行にまで至らないツアーが多いのが現状だそうです。
  日本の地方自治体にとって、チャーター便などを利用した訪日ツアー造成に多くの感心が寄せられていますが、各自治体単独でのツアールート造成は難しいため、ブロック単位で広域的に連携したルートの造成、また知名度の喚起や具体的なルート提案を行うことが、旅行会社から期待されています。
                                            (以上、JNTO上海観光宣伝事務所2008年3月版資料より)

  中国では多くの地域において様々な博覧会が開催されています。当事務所では2008年度も引き続き、北京や広州などの博覧会に参加し、日本自治体の観光や物産等のPR活動を行っていく予定です。今後の博覧会情報や、過去の博覧会出展レポートについては、下記ホームページをご覧ください。
  http://www.clair.org.cn/act_cont_6.htm
  今回の博覧会出展にあたり、当事務所にパンフレット等を提供いただいた自治体は以下のとおりです。この場を借りて感謝申し上げます。 

福島県・奈良県・群馬県・和歌山県・香川県・高知県・熊本県・大分県・宮崎県・鹿児島県・沖縄県・北海道利尻富士市・弟子屈市・北見市・石狩市・青森県十和田市・秋田市・秋田県横手市・岩手県盛岡市・平泉市・山形県新庄市・米沢市・福島県郡山市・仙台市・埼玉県所沢市・山梨県大月市・富山県射水市・長野県飯山市・愛知県瀬戸市・岐阜県恵那市・滋賀県長浜市・近江八幡市・京都府綾部市・京丹後市・奈良県橿原市・大和郡山市・堺市・和歌山市・神戸市・兵庫県尼崎市・姫路市・明石市・岡山県瀬戸内市・山口市・山口県萩市・宇部市・徳島県鳴門市・大分県日田市・広島県神石高原町・和歌山県白浜町・長野県野沢温泉村・長野県栄村・山梨県山中湖村(合計53自治体)
今回の会場は上海中心部にあり、交通の便も良い場所にありました。 季節柄、「桜」が載っているポスターやパンフレットに来場者は大変興味を示していました。 鹿児島県スペースでは、壁に大きなポスターを掲げ、地元のPRをしていました。




貴州省視察ミッションに参加
所長補佐 和光達夫(山梨県派遣)

  2008年2月28日(木)〜3月1日(土)の3日間、中国日本商会主催の視察ミッションに参加し、貴州省へ出張しました。

  現地では、国際貿易促進委員会貴州省分会のアレンジで、貴州省商務庁副庁長、国際貿易促進委員会貴州省分会副会長等と会見を行い、また、経済開発区にある自動車部品の日系企業を見学しました。

  以下、貴州省の概要や経済状況及び観光資源についてご紹介します。

■貴州省概要
  貴州省は中国の西南部、雲貴高原の東北部に位置し、人口約4千万人、面積15.91万ku(日本国土の半分弱)でミャオ、プイ、トン、イ、回など17の少数民族が住んでいます。
  貴州高原山地が省域の大部分を覆い、東に高く、西に低くなる地形です。地形は高いところで2,000m、低いところで500m以下と起伏に富んでいます。
  また、「天に三日の晴れの日無し、地に三里の平地無し、民に三分の銀も無し」という言葉があります。今回の視察中は好天に恵まれましたが、貴州省というと『本当に山が多い』というのが印象に残りました。

■経済状況
  貴州省は一人当たりGDPでは全国最下位に位置し、経済は遅れている状況ですが、2002年以来の5年間でGDPは年平均11%を超える経済成長を続けています。
  伝統的な支柱産業は酒・タバコであり、仁懐市茅台鎮で生産される茅台酒は全国八大名酒の一つとなっています。この茅台酒は、コーリャンを主な原料とした53度のお酒で、高貴な香りと濃厚な味わいが特徴であり、日中国交回復の式典で両国首相が乾杯されたことでも有名です。
  西部大開発の「西電東送」(西部の電気を東部へ送る)政策以降、石炭・水力を中心としたエネルギー産業が重点産業となっており、特に貴州の地理的条件を活かした水力発電の建設に力を入れています。貴州省から沿海部への送電により(珠江デルタへの送電が8割を占める)、省外からの収入増を図っています。
  しかし、日頃、夜間にたびたび停電や断水があると聞き、省内の電力インフラは整っているとはいえないようです。
そのほかにも、鉱物資源や生物資源が豊富であり、ボーキサイトの産出は全国第3位である他、中国4大漢方薬産地の一つとなっています。
  現在、貴州省に進出している日系企業は、自動車のドアロックを生産する企業1社のみで、主な取引先は広州の日系企業です。トラックで広州まで運搬すると3日目に到着するとのことで、顧客から遠いことが工場のデメリットとなっています。
  貴州省は交通インフラ整備を重要課題としており、今後、鉄道や高速道路等の整備により、投資環境を整えていくこととしています。

■観光資源
  今回のミッションでは、貴州省の省都である貴陽市から136km離れた場所にある「黄果樹風景区」を視察しました。風景区の中でも最大の見所は、高さ74m、幅81mのアジア最大の滝である「黄果樹大瀑布」です。上下、左右、表裏から眺めることができ、このような滝は、世界でも少ないそうです。観光の時期としては、5月から10月にかけて水量が多く迫力があるため、お勧めです。
  貴州省内には「黄果樹風景区」をはじめとした自然環境資源が豊富です。また、省内には昔ながらの暮らしを守り続けている少数民族の村々があります。これらの村を訪ね歩き、その伝統文化等に触れることは、旅行者にとって非常に魅力的なことと言えます。
  貴州省は、起伏に飛んだ地形で高い山や深い谷が多く、平地が少ないため、交通の条件が悪く、開発が遅れています。投資環境としては不十分という印象を受けましたが、観光地化された地域が多い中で、かえって観光地化されていないことが、貴州省の魅力と言えるかもしれません。



『九州食品フェアin上海』 ―九州ブランドの大規模物産展開催―
所長補佐 金丸徳男(宮崎市派遣)

■ 概要
 『九州食品フェアin上海』が2008年1月9日〜15日までの一週間、上海市内の久光百貨店で開催されました。このフェアは九州地方知事会において各県合同で「輸出の促進」に取組むことが決

熊本県潮谷知事の開催あいさつ
定されたことを受け、販路開拓に向けた事業として九州貿易振興協議会を実施主体として開催されたもので、上海市民を対象とした九州食品の試飲試食、即売の物産展のほか、食品関係企業等を対象とした合同商談会も開催されました。
 9日のオープニングセレモニーでは、同協議会会長の熊本県の潮谷知事が、経済成長が著しい中国市場にかける期待とともに、今回のフェアは九州が一体となった取組みであること、九州は地理的に中国に近く人とモノの往来が盛んであること等を強調され、フェアへの意気込みを述べられました。
 フェアには九州・沖縄8県に山口を加えた9県から52の企業と団体が出展し、ポン酢や味噌等の調味料のほか、水産加工物や菓子類、焼酎・泡盛の酒類等各県を代表する150品目の試飲試食、即売が実施されました。また、期間中は、日替わりで九州食品を使った料理の実演やアンケートに答えると抽選で九州特産品の贈呈、休日にはハローキティ登場等嗜好を凝らした取組みも行われました。

■ 九州貿易振興協議会の取組み
  実施主体である九州貿易振興協議会は、これまで各県共同でアジア地域の主要な食品見本市等への出展を行ってきましたが、独自の物産展や商談会を行うのは今回が初めてとのことで

物産展会場様子
すが、今回のフェア開催にあたっては上海久光百貨店(会場)や上海石橋水産品有限公司(物産展運営)、ヤマト国際物流有限公司(国際物流)、その他日本貿易振興機構上海センターや各自治体の上海駐在員等の多くの協力と連携で大規模に実施されました。
 出展品目の選定については、各県からの出展希望企業と上海のバイヤーとの事前商談会を昨年8月に開催し、商談が成立した品目とすでに中国内で流通している各県の商品の中から最終的な物産展の出展品が選定されたとのことです。
 また、フェア期間中は販路拡大に向けた行政機関との関係強化を目的とした上海市人民政府、在上海日本国総領事館等関係機関の表敬も実施されました。

■ おわりに
 2007年3月、上海市の労働保障局と統計局は上海で働く労働者の2006年の平均賃金は月額2,464元(約37,000円)、年額にして29,569元(約44万円)で、05年より10.2%アップしたと発表しました。このことを踏まえると、中国の高度な経済成長を牽引する上海でさえも、日本食品は安全・安心で高品質ではあるものの高価格であるため、消費者への浸透には多くの時間と課題があるように思えます。
 しかし、今回の『九州食品フェアin上海』のように見本市出展から一歩踏み込み値札を付けて実際に販売する物産展は、商品に対する消費者の反応や需要を直に感じ取ることができる貴重な機会であり、今後のマーケティングや販売戦略に大変有効と考えます。
 3月には同じく上海で、「東北フェアin上海」も開催が予定されています。中国におけるこれら日本の各地域の活発な取組みは、多くの消費者に日本食品の存在感を示し、信用・信頼の厚みを増すと考えられ、必ず価格の壁を乗り越えられるものと期待できます。



北京密雲経済開発区を訪問して
所長補佐 菅原大介(仙台市派遣)

 中国における改革開放政策のシンボルとも言える開発区。ここ北京市内にも19の開発区が設置されています(国家級開発区3、市級開発区16)。今回は、その1つである「北京密雲経済開発区(以下、「密雲開発区」という。)」の概要をご紹介します。

■密雲開発区の概要
 密雲開発区は、北京市北東部の密雲県内(市中心部から60km、北京首都国際空港から40km)に設置されている計画面積約35km2の開発区で、1992年5月に北京市政府により批准されました。

開発区総公司庁舎

 緑が豊富で、空気がきれいなこの地域には、別荘やスキー場といったレジャー施設が多く、その様子は再開発が急速に進み高層ビルが立ち並ぶ市中心部とは大きく異なります。
 密雲開発区では、電子、自動車部品、食品を重点発展産業としています。2007年末現在の進出企業数は105社で、中でも、中国でも富裕者層を中心に関心が高まっている緑色食品(無汚染・安全・高品質・栄養のある食品)を生産する「伊利(乳製品)」「太子(乳酸菌飲料)」「今麦郎(食品)」などの国内企業の進出が有名です。
 なお、日本からは「カナフレックスコーポレーション梶v(金属樹脂を使った配水管の製造等)が進出しています。

コールセンター建設予定地

■初となるコールセンターの設置
 現在、密雲開発区では、同区への企業誘致とは別に、区西部に計画面積3km2のコールセンターを設置する動きが始まろうとしています。これは、昨年8月に北京市政府により批准されたもので、北京市内では初めてのこととなります※1。
 担当者によると、主な強みは交通の便利さ、居住環境の良さ、豊富な観光資源・レジャー環境、ホテルやマンション、レストラン、銀行といった設備の完備、区内にある「首都経済貿易大学」「北京第二外国語学院」等からの優秀な人材の確保で、またこれらに加えて、市中心部に比べて人件費や不動産価格が安価であること、労働力の流動が比較的安定していることを国内外にアピールしています。
 密雲開発区では、今後このコールセンターを経営の中心にするとともに、独自の優遇政策を実施していく予定です。

 1978年に始まった改革開放政策は今年30周年を迎えます。当初は4つの経済特区に限られていた開発区は今では全国化し、種類も経済特区、経済技術開発区、保税区、ハイテク産業開発区など多様化しており、地域間、開発区間での競争が激化しています。また、国内企業の自己革新能力の向上や国内の産業構造の高度化など、中国政府が目指す方向性も変化しています。
 一方、外資企業の視点から見ると、企業所得税法※2の施行により外資に対する優遇税制が基本的に廃止されたり、労働契約法の施行により労務コストの上昇が懸念されたりするなど※3、外資企業が無条件に優遇される時代が終わろうとしています。
 密雲開発区を訪問し、北京市によるコールセンターの設置、同開発区による独自の優遇政策という話を聞き、北京市でも変わりつつある開発区の現状に的確に対応していこうとしているのだろうと考えました※4。

※1 中国他地域では、遼寧省大連市や陝西省西安市等に既にコールセンターが設置されている。
※2 詳しくは「中国を知るためのキーワード」
http://www.clair.org.cn/pdf/20071203_2.pdf)を参照のこと。
※3 一方、雇用の安定化につながる可能性があることから、自社へのロイヤリティ向上に取り組む好機と捉える意見もある。詳しくは「中国を知るためのキーワード」を参照のこと。
※4 2006年の北京市域内総生産は、第1次産業:98.04億元(1.2%)、第2次産業:2,191.43億元(27.8%)、第3次産業:5,580.81億元(70.9%)、計7,870.28億元となっており、第3次産業の割合はもともと高い(出所:『中国統計年鑑2007』)。
   
密雲開発区HP:http://www.bmida.gov.cn/



自治体国際協力専門家派遣事業派遣終了報告
(所長補佐 牛丸剛一(高山市派遣))

 平成19年12月の派遣をもって中国における専門家派遣事業の今年度の派遣が終了しましたので報告いたします。

  この事業は、平成12年から始まりこれまでに64名の専門家を中国・東南アジアに派遣し、下記に挙げる32分野についての技術協力を通して人材の育成や友好都市交流などに寄与しています。

  中国においては、平成10年3名、平成11年6名、平成12年6名、平成14年1名、平成17年2名、平成18年16名を派遣、平成19年度も中国については8件9名の専門家に現地指導を行っていただき、高い評価を得ております。(合計43名)

専 門 分 野
1.農業 2.農業土木 3.林業 4.畜産業
5.水産業 6.バイオテクノロジー 7.商業 8.工業
9.窯業 10.都市計画 11.環境保全 12.土木
13.上・下水道 14.公共交通 15.廃棄物処理対策 16.建築・住宅
17.電気・発電 18.消防・防災 19.社会福祉 20.医療
21.保健衛生 22.教育 23.職業訓練 24.文化財保全
25.日本文化教育 26.日本語教育 27.観光 28.法律
29.予算・財務 30.税制・徴税 31.選挙管理 32.その他

<指導風景>

〜甘粛省白銀市における都市水循環の指導〜 〜新疆ウイグル自治区におけるイチゴ栽培指導〜

派遣者:福岡県土木部直方土木事務所
          田尻英樹氏
派遣期間:2007年9月22日〜9月29日

派遣者:栃木県芳賀農業振興事務所
          稲葉幸雄氏
派遣期間:2007年10月7日〜10月16日

〜河南省南陽市における畜産指導〜  
 

派遣者:北海道立畜産試験場 
          小原潤子氏
派遣期間:2007年11月10日〜11月18日

 


職員能力開発研修報告 ―中国共産党第17回全国代表大会における報告を学習―
(所長補佐 橋本浩之(京都市派遣))

  当事務所では職員が中国の行財政制度等について理解を深めるための研修制度があります。
この研修の一環として、11月22日(木)、国家行政学院国際交流部の陸林祥主任を当事務所に講師としてお招きし、約3時間にわたり、先の中国共産党第17回全国代表大会における報告(以下、「報告」と記載)をテーマとする学習会(研修)を行いました。
「報告」は、10月15日から21日まで北京で開催された中国共産党第17回全国代表大会(党大会は5年に1度、開催)の冒頭、胡錦濤総書記により報告されたもので、今後5年間の中国の進むべき方向を示す重要なものです。「報告」では、今後の中国の発展と建設の二つの重要な戦略として、「科学的発展観」と「社会の調和の促進」を挙げ、2020年までに小康社会(いくらかゆとりのある社会)の全面的な実現を目指すことが謳われています。
「報告」は、党大会において何時間にもわたって報告された非常に内容が豊富で多岐にわたるものなので、約3時間という制約のある研修ではすべて勉強することは不可能でしたが、少なくとも研修を通じ、中国が今後、目指す国家像について理解することができ、非常に実りのある研修でした。


 

 
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